間伐材=悪い木??
さて、間伐材のお話のつづきです。
たくさん植えた苗を、成長と共に間引く作業を「間伐」と言い、その際に伐採された木を「間伐材」と言うのですが、この間伐材は、「小さく、弱く、質が悪い木」なのでしょうか?
今回は、一般的にそんな風に思われている間伐材の汚名返上のために書いていきます(笑)
間伐の時期や本数などは、植え付け本数や育てる目的、生育環境によって異なってくるのですが、大体は植え付けから10~15年ほどで、明らかに成長の悪い、将来性のない木は伐採(=除伐と言うのですが、全て山に切り捨てられます)されます。
その後、最初の間伐は、木の頭どうしがくっついて、隣り合う木同士に成長の優劣がでてきた時期に行います。
例えば、植え付け本数がヘクタール当たり3,000本の最も一般的な杉人工林の場合だと、20~25年生位からです。桧は杉よりも成長が遅いため、30年生くらいから間伐が始まります。
一度の間伐で、一気に木の本数を減らしてしまうと、風・雪・台風などの災害に弱い山になってしまうので、最初の間伐を終えたのち、5~10年したら次回の間伐、また3回目の間伐...という具合に、間伐は繰り返されていきます。
つまり、植え付け本数の多い地域では、繰り返し期間は短くなり、間伐回数も増えるということですね。
さてこの間伐、単純に「成長が遅く、形の悪い木を伐る」のかと言えば、そうでもないんです。
植えられた杉や桧の苗は、みなまっすぐにスクスク育つわけでなく、図のようにいろいろなタイプがいます。
このうち、「どれを、いつどれだけ伐採するのか」ということを決めるには、いくつかの法則があります。
例えば、DとIを残す場合、Oのような木だけを伐る場合、またDやC-Dのような木を伐採する場合もあるんです。
この判断は林業にとっては非常に重要で、大きな木を育てるのか?柱材を育てるのか?高級材を育てるのか?、さらには、その間伐で収入を必要とするのか?などのよって異なってきます。
つまりただ単に、Oのような木だけを伐採するのが間伐ではないのです。
林業家によっては、良い木からどんどん間伐して、毎回の間伐で何らかの収入を得ている人もいます。
一方で、あくまで優良な木だけを山に残し、間伐した材は山に放置しているという林業家もいます。
一言で「間伐」といっても、とっても奥が深く、それぞれの目的があるわけです。
ね、間伐材=駄目な奴ってわけじゃないでしょ。
さらに、今「間伐」といっても、そのほとんどは、戦後植えられた杉・桧。そう、すでに50~60年が経過した立派なものばかり。一般住宅の柱や梁に使うには十分に育った木なのです。
だから、ある木が間伐材かどうかと気にする必要も、また区別する必要もないのです。
ちなみに、植林から30年程度の若い山から伐採された間伐材も、現在では半分に割って集成材にされ、フローリングや棚板・階段材などに利用するなど、できるだけ山に捨てずに有効に使おうという動きが強くなっています。
家づくりの要所要所にこういった材を活用することも、山の活性化を助けます。
今、間伐材と呼ばれている木も立派な木材。
変な区別をせず(笑)、どんどん家づくりに使っていきましょう!
| コメント (0)



コメント
コメントする
(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)