桧という木

hinoki-cut.jpgのサムネール画像

日本では、特に関西では、「桧」を好む人が多いように聞きますが、では一体、桧とはどんな木なのでしょうか?
今回は少し桧のお話をします。

まず、「桧」という名の由来ですが、細かくチップ状にして乾燥させた桧は燃えやすく、昔はそれをこすり合わせて火をおこしたため「火の木」という意味からきています。

樹形はイラストのように、杉よりも全体的に丸みを帯びたずんぐりしたスタイル。杉のように勢いよく成長せず、ゆっくり大きくなります。その分、杉よりも細胞が密で、重い木材です。

葉は、写真のように鱗片状で、全体としては扁平で柔らかいのが特徴。

乾燥地を好み、植林では尾根に植えられてきました。また、幼い桧の苗は日当たりを嫌うため、植林の際に葉の表を日当たりの良い方へ向けて植えてしまうと、日の光を避けようとねじれて育つため注意が必要な樹種でもあります。木は全て太陽の光が好きかと言えば、そうでもないんですね。木もやっぱり生き物、面白いですね。

桧は杉と同様に日本固有の木で、北は福島県、南は九州までと広範囲に分布しています。桧は戦後の植林の主要樹種であり、杉の次に多く植えられたのが桧です。良質の「木曽桧」は、「秋田杉」や「青森ヒバ」と並んで「日本三大美林」と言われ、世界的にも有名。
また、台湾には「タイワンヒノキ」という桧の変種が分布し、日本で最高齢の桧は450年生と言われていますが、何と台湾には2000年生のタイワンヒノキがあるとか。


性質としては、加工しやすく素直である点は杉と同じですが、細胞がやや密なため、比重は杉よりも少し大きく、重く堅いのが特徴です。材の中心部分(心材)と周りの部分(辺材)部分の色の差があまりなく、また含水率が低いので乾燥も容易。粘りがあって、水や腐れ、シロアリにも強いため、住宅の土台としても最適です。多くの人が好むあの独特の香りにはリラックス効果があり、その成分には高い抗菌作用があると言われています。

桧は世界で最も優れた針葉樹(建築用材として)として認識されており、最高品質の建材として古くから建築に活用されてきました。特に神社・仏閣・寺院などの建築には必須とされ、飛鳥時代の桧造りの建築には優れたものが多く、法隆寺は世界最古の木造建築物として今もなお立派に存在しています。このことは何よりも、桧の建築用材としての素晴らしさを証明しています。

また一方で、キメの細かさや色の白さが好まれ、仏像や能面の彫刻材や家具にも広く活用されてきたのも桧です。

現在では一般建築にも使われ、特に和の様式をもった建築物には多く活用されています。

世界が認めた優れた建築用材、桧は、まだまだごく身近なところにたくさんあるんです。
ぜひ、使っていきましょう。

| コメント (0)    

コメント

コメントする

(初めてのコメントの時は、コメントが表示されるためにこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまでコメントは表示されませんのでしばらくお待ちください)